第60代 理事長所信

清水 靖

はじめに

あなたは今、幸せを感じていますか。
道行く地域の人にJC運動とは何ですかと尋ねられた時、Jayceeとしてどのように答えるでしょう。
経済や生活の環境が急激に変貌し続ける現代。それでも人はみな、幸せを求めています。
真の幸せとは何かをあなたは明確に伝え、そして築くことができるでしょうか。
ここ数年来の日本は「勝ち組・負け組」の言葉で示すとおり、グローバル化という号令下による能力主義や効率性重視に変貌を遂げ、お金さえ儲ければよい拝金主義。更には、自分さえよければよいとの利己主義や刹那主義によって、公共心が欠乏されているように強く感じられてなりません。
今日まで、明るく豊かなまちを目指し先輩達はどんな苦難にも立ち向かい、地域の皆さまと歩みつづけ、この地に根付いた大木に年輪を刻んでこられました。そしてその功績は私ども能代青年会議所にとっての誇りへと進化をし、抱くべき志を受け継いできました。
知識や経験の余剰から創発を生むように、先行き不透明な時代に目を背けず果敢に立ち向かい汗することで知恵を生み、誇りと伝統から学んだ私ども能代青年会議所のエネルギーをこの地域へ注いでいこう。そして、真の「英知・勇気・情熱」を心へ抱き、真の「能動者」として夢と希望に満ち溢れたまちづくりを目指し、想いの連鎖を断ち切ることなく追い続けていこうではありませんか。

我々は何を目指しているのか

能代青年会議所はこれまでにも数々の事業を推進し、心の羅針盤によって時代に即したJC運動を進めてまいりました。また、当時の地域現状を見極め必要性と将来性に富み、貢献度の高い事業展開であったことは言うまでもありません。
しかしながら、何を目指し行動するべきか明確な「道標」を見出せず、場当たり的な事業展開が少なからず存在していたことも反省するべきではないでしょうか。
今年度は、この反省を真摯に受け止め組織革新を提唱し、依存的・受身的な考え方や体質から脱却し、厳しい時流を恐れることのない骨太な組織づくりに励み、ゆるぎない「絆」をもって真っすぐにのびる「道標」を構築し歩んでまいります。
地域の人たちは、頼もしくも誇らしい青年の立ち上がる瞬間を、いまかいまかと待ち望んでいるはずです。その瞬間を自らの手で創り上げることが、我々に求められる第一歩だと確信いたします。

地域と住民が成長するまちづくり

私はJCに入会し18年目を迎えることができました。
その間、JC運動を通じて多くの人と出会い、その仲間と共に様々な事業を展開することで、沢山の感性や魅力に刺激を受け、同時に自己の新たな面を引き出していただきました。そして、貴重な経験や知識を体得でき、今の自分がここにあります。

~青年は教えられるより、刺激されることを欲する~

昨今、「秋田は元気がない」と言われておりますが、私はそう感じません。
我々以外にも地域発展を熱望し、自分にできることを探し続けている若者も少なくないと信じております。ただし、そのエネルギーを注ぎ込める環境や志を同じくする仲間に出会えず、活動を展開していく場所がないことに、なかば諦めに近い心理が芽生えているのではないでしょうか。
ここ数年来、会員減少問題が続いておりますが、もしかしたらその若者達との出会いに我々も遭遇できていないのかもしれません。
今年度は、県内外を問わず多くの出会いや刺激を体感できる地域間交流事業を展開し、今後の地域発展の土台となり、更には地域の財産となるべき人材育成に励んでまいります。
ダイヤはダイヤでしか磨かれないように、人は人でしか磨かれません。我々も多くの出会いから刺激を得ていこうではありませんか。

昭和26年10月27日

誇りと伝統を重んじる能代青年会議所は、この地域へ認証番号23として1本の苗木を地につけ60年という年月が経ちました。
明るく豊かなまちづくりを指標に掲げ、今日に至るまで数多くの先輩達は地域の方々と共にご尽力いただき、その功績は今もなお色褪せることなく、我々が誇るべき財産となり心に深く刻まれております。
その60年で培った歴史の厚みを礎にし、そして先輩達の想いを受け継ぎ「継承と発展」を念頭に再スタートの年と位置付け、意義ある創立60周年記念事業を遂行いたします。
敬愛する先輩達。JC学校を卒業されてからも心は生涯Jayceeとして今現在も様々な角度からまちづくりに貢献され、その意欲的行動力に敬意を表するとともに模範たる姿に多くの学びを頂戴しております。これからのまちづくりは世代間に境界線を必要とせず、互いの熱意を融合させ、この60周年を契機に連帯感で育む事業提案を推進します。
また、この地域として誇れる伝統行事は沢山ありますが、陰りのみえる郷土愛から生まれた歴史観軽視を払拭するためにも、先人達の想いを彷彿させる事業を提唱し、時を超えて地域の象徴を復活させるための夢空間の具現化に向けたビジョンを確立いたします。
そして、変化の中から新たなる希望に満ち溢れた近未来を創造し、地域との共有を目指すと同時に、より密接な信頼関係を育み、誰もが親しめるJC運動を展開して、その波紋を広げてまいります。

人生今日がはじまり、昨日まではリハーサル

私も長きに渡りお世話になったJC学校も残り数年で卒業となります。今までの努力が如実に表れているかは甚だ疑問に思うところですが、今日の自分があるのも紛れもなくJC学校で学んだ成果であります。
 「失敗を恐れるな」を大義に孤軍奮闘した日々。時には安易な事業計画に蹉跌をきたし挫折感や失望感に苛まれることもありましたが、孤独感の中でも決して孤立することはありませんでした。それは、どんな境遇に陥っても手を差し伸べ耳を傾けてくれる仲間がいてくれたことに他ありません。
そんな揺るぎない友情と今までに培った経験や知恵で、これから歩みはじめ愛する故郷を築く道標に「JCの大きな足跡」を残していこうではないか。そして、いくつになっても明日を語れる人間となり、常に上昇志向の強い集団となって、気概をもった能代青年会議所の存在感を故郷に感じてもらおうではありませんか。
昨日までは自己を磨く修練の場。今日この瞬間こそ新たなる修練のはじまりなのです。

おわりに

修練の通過点となる記念すべき年の理事長を仰せつかり、伝統と責任の重さを痛感すると共に、地域からの期待に応えるようメンバー一丸となって責務を全うし、渾身の力をもって地域発展に臨む所存でございます。
どうか今ほど、夢と希望を熟成させる全てのJC運動と、立ち上がろうとする能代青年会議所へこれまで以上のお力添えを賜りたく深くお願い申し上げると共に、今日に至るまでご支援くださった全ての皆さまへ衷心より感謝申し上げ所信といたします。


理事長ブログ「白神やすし」

Copyright(c) 2011 All Rights Reserved.